ひとつめは「アルバイト・パート」以外であること
パートやアルバイトの給与を扶養の範囲内に抑えていても、クラウドソーシングで働きすぎてしまうと、扶養から外れる可能性があるので注意が必要です。
2017年までは、38万円の配偶者控除を受けられるパートの上限年収は103万円でした。しかし29年度税制改正により、2018年1月からは、上限年収が150万円(配偶者特別控除最大限)に拡大されています。
パートやアルバイトなどの雇用契約により受け取った給与所得だけでなく、個人で業務を請け負って得た報酬も含みます。たとえば、雑所得や事業所得なども対象です。ただし、所得とは、収入から経費を差し引いて残った金額のことです。仕事のために経費がかかっている場合は、収入から差し引いたうえで所得を計算しましょう。
◆アルバイトやパートの場合の還付金通常アルバイトやパートの場合は、毎月のパート・アルバイト代から本業の給与よりも高い税率で所得が差し引かれています。そのため、確定申告が必要ない場合でも確定申告をすることで還付される(税金が戻ってくる)場合があるので注意しましょう。アルバイト感覚の仕事でも、契約方法が「委託契約」だった場合、報酬の支払いがされるときに、源泉所得を差し引かれている場合があります。この場合は雑所得になるので、経費も認められた計算方法は次の「クラウドソーシング・内職の場合の還付」になりますので、そちらも一緒にご覧ください。
パートを掛け持ちすれば収入が増えますが、頑張りすぎると、かえって手取り収入が減ってしまうという場合があります。せっかく頑張ったのに、働き損になってしまうのは悲しいもの。事前にしっかりと年収の見込みなどを計算しておき、どれだけ仕事をすればいいか考えつつ、うまく掛け持ちしたいものですね。
自宅でできる内職も、空いた時間にできる仕事として人気です。単価は比較的低いことが多いようですが、やればやっただけ収入が増えるのはうれしいですね。その他、パソコンのスキルを活かせるデータ入力やテープ起こしといった在宅ワークも、メインのパートの合間にこなせそうです。
ただし、パートの年末調整は行わないという会社もあります。会社から源泉徴収票をもらった場合は、自分で確定申告することが必要です。
収入を増やすために2~3カ所の職場で働いたり、定期的なパートのほか単発のバイトを組み合わせる人も多いようです。しかし、収入が一定のラインを超えると、夫の扶養から外れたり、所得税を納税しなければならなくなります。どんな点に注意したらいいのでしょうか。
「Wワーク」とは、1人で2つ以上のパートや派遣元をかけもちして働くことです。
パートやアルバイトの場合も、副業をして良いか悪いかは会社規定次第です。
パートを掛け持ちした場合、気に留めておいた方がいいこととして「確定申告」が挙げられます。扶養内で働いていて確定申告の義務があるのは、「2カ所以上の勤務先から収入があり、年末調整をしない職場の給料と他の所得の合計が、20万円を超える」ケースです。
パートの確定申告をする際の手順としては、下記のようになります。
こちらの記事も参考になります。「パート勤務を始めるなら――覚えておきたい所得税の知識と扶養の範囲」
では、アルバイトやパートの副業で得た「収入」と、それ以外の副業で受けた仕事により得た「所得」の両方がある場合はどうなるのでしょうか。
ここでの注意ポイントは2つ。
ひとつめは「アルバイト・パート」以外であること。
ふたつめは「収入」ではなく、「所得」であること。